2014年07月30日

梅澤剣道具店(小島)

みなさんこんにちはハートたち(複数ハート)

また暑い夏がやってきましたね晴れ

今回は熊谷市小島にある梅澤剣道具店を訪問して話を伺ってきましたグッド(上向き矢印)

今回の訪問者はノリとアリのゴツイコンビです!!!パンチ

実はアリと剣道には深い因縁があります
何がきっかけだったかは忘却の彼方ですが、
中学生になったら剣道部に入ろうと思い、小学校の卒業文集には
「中学に行ったら剣道がんばるぞ!!」と決意表明をしておりましたパンチ
しかし、気付いたら全然違うバレーボール部に入っていました
(体育では剣道を選択しました!)end

深い因縁の話が終わったところで、梅澤剣道具さんの歴史についてお話します

今回お話を伺った梅澤剣道具店さんは昭和45年に事業開始し、今年で44年目を迎えます。

創業者の梅澤敬育(たかやす)さんは今年で御年70歳ひらめき

15歳で家を出てから11年間、26歳になるまで修業をされ、
この仕事についてから今年で55年になりますわーい(嬉しい顔)

家を出ると言っても、
終わらない反抗期を迎えているアリのやるような家出とは異なり、
当時は不況であったため、剣道家であったお父様から
「手に職をつけて自分で生きる道を作れ」
と竹屋流剣道具師鈴木謙伸親方のもとに丁稚奉公(でっちぼうこう)に出されましたぴかぴか(新しい)

15歳で家を出ろなどと言われると面喰らってしまいますよね(←うまい!!)

竹屋流看板.jpg

丁稚奉公とは今の若い方にはなじみが薄いかもしれませんが、
師匠、兄弟子の方々と寝食を共にして家族のような生活を送ることです

丁稚奉公は小遣いから始まるそうで、
最初は月500円しかもらえなかったそうですが、
その代わりに師匠や兄弟子さんと寝食を共にすることができます。

丁稚奉公先の竹屋流は江戸時代から続く流派です。
竹屋流は旗本関係の出入れの具足師であったそうです。

一般に職人は分業制で、甲手(こて)なら甲手というように
専門に特化して作っていくそうです(「小」手と書くことが多いですが、梅澤さんでは「甲」手といいます。)。

ところが、梅澤さんが丁稚奉公に行った親方さんは
面、甲手、胴、垂(たれ)を最初の仕込みから完成まで自分のもとで
仕立てる、当時でも数少ない一個ものを作る方でした

そのため、梅澤剣道具さんでも剣道具一式(面、胴、甲手、垂)を作っていらっしゃいます。

このように剣道具一式を作れるのは、今では全国で数人しかいないそうですぴかぴか(新しい)

梅澤さんは面、胴、甲手、垂の剣道具一式を作るため、
覚える仕事にも10種類くらいの過程があって、
各過程で1〜2年くらい修業して、
少しずつ仕事のレベルアップをしていくという手順で技術を体得していったとのことでした。

最初は基本的な針使いを習得し、その応用として斜めに刺したり、
すくい上げたりということを行い、
10年やると大体一通り仕事の全体像がわかるようになるそうですふらふら

11年間の修業では道具を作る基本を学び、
独立して色々なものから影響を受けて、
配色やイメージ等自分の個性を追加するようになったそうです

そして平成25年、梅澤さんは国から「卓越した技能者(現代の名工)の表彰」として、厚生労働大臣表彰を受賞されました

賞状写真.JPG

「卓越した技能者(現代の名工)の表彰」は、広く社会一般に技能尊重の気風を浸透させ、技能者の地位及び技能水準の向上を図ることを目的としています。

お客さんのために良い物をつくるという使命感でやっているとのことで、
自分の力でなくお客様のお力添えがあって受賞できたとおっしゃっていましたもうやだ〜(悲しい顔)

○作るのにどのくらいの時間がかかる?
完成には注文から数年がかかるとのことで、1年に作れるのは家族総出で10組程度とのことでした。

面・甲手・胴・垂を作る際は、お客様の体を見ながら作っているそうですわーい(嬉しい顔)

まさにオーダーメイドです。

配色もお客様と話しながら決めるそうです

胴の台は、竹の台に貼った牛革に漆(うるし)を塗ったものでできていて、
梅澤さんでは胴の上部の胸の部分を作っています。

作って仕上げるのに1週間くらいかかるそうです。

面の布団(下の写真)は作るのに2ヶ月くらいかかるそうで、
布団が出来てから組立の作業に入ります。

面の布団.JPG

面はバラバラな状態のものを組みかかります。
顎に面がね(下の写真)をつけて、頬に当たる部分をつけて、布団をつけます。
組みあがるのに1週間ほどかかります。

DSCN3253.JPG

垂れの布団や甲手の布団にも同じくらいの時間がかかります。

布団の準備に延べ4ヶ月くらいかかるそうです。

その後組み立てるのに1ヶ月くらいかかります。

胸の飾りなどは相談して作るそうです。

○場所によって違う革が使われている?
甲手、垂には鹿の革が、胴には牛の革が使われています。なぜでしょうか?

実は革の固さに理由があります

甲手や垂は動きが自然に行える必要がありますが、それに対して胴は固くないとお腹を守れません。

そこで、甲手、垂には固くなっても揉めば柔らかくなる鹿の革を使用します

胴には固い牛の皮を使っているそうです。

このように革の材質によって使い分けているのですねひらめき

また、甲手に使用している鹿の毛は一本一本が空洞になっており、
固くなっても揉み解せば柔らかく使いやすくなるという特性があるそうです。

特に梅澤さんの作る甲手は素手と同じような感覚で竹刀を持てると評判だそうで、お客様の中には40年近く通っている方もいらっしゃるそうですわーい(嬉しい顔)

仕事を手広くするというよりは、その人の体に合った剣道具を一人一人大事に作っているとのことです。

○針も仕事の内容により変える
剣道具を製作するに当たって使用する針は仕事の内容によって変えます。

針の太さも使う糸によって異なるものとなります。

三角の針は縁(へり)を固いもので刺したり、太い糸でしっかりとめたい(面を組み上げ等)時に使用し、
普通に刺すときは丸針を使用します。

裁ち包丁は紺木綿や革を切るために使用します。

○面を作る過程を見せていただきました。
DSCN3261.JPG

生皮は固いので、濡らして柔らかいうちに作業をします。
この生皮は太鼓などにも使われているそうです

DSCN3262.JPG

華麗な手さばきです

DSCN3263.JPG

面4.JPG

面5.JPG

面6.JPG

面8.JPG

面8.JPG

面9.JPG

面10.JPG

こちらは胴の上に着ける胸の部分です。

胸.JPG

胸の部分は飾りつけで心臓部分を補強しているそうで、
ただの飾りではなく、用を兼ねているそうです。

今度は垂の部分です。

垂.JPG

続いて甲手です。

甲手1.JPG

これだけ見るとどこがどうなっているのかわからないかもしれませんがく〜(落胆した顔)

甲手2.JPG

上の写真の上の部分と下の部分を組み合わせて作ります。
長さが違うものを組み合わせることで丸みを出します。

甲手3.JPG

甲手4.JPG

甲手5.JPG

○次の世代へ
平成25年11月には世代交代を行い、長男の広将さんが2代目として家業を継ぐこととなりましたわーい(嬉しい顔)

修業の成果を存分に発揮して、今は理論を実践にうつしている段階とのことです。

広将さんにお父様の跡を継いだ理由を尋ねたところ、
「大きくなったらこういうことを仕事にするのだろうなと当たり前の感覚で。」とのことでした

最近では職人さんも減ってきて、剣道具はほとんど海外でつくられているそうです

そのような中、梅澤さんは平成25年7月に剣道具と剣道のNPO法人剣宝会の設立に携わり、
後継者の育成に取り組んでいらっしゃいます

仕事の循環を作れればと考え、漆の職人、革の職人、藍染の職人のグループづくりを行うための法人で、地域の方で立ち上げたそうです。

熊谷の伝統産業をこれからも守り続けていっていただきたいです

今回御協力いただいた皆様です。
お茶目な敬育さんと皆さん仲良く仕事をしていらっしゃって楽しい職場でした。
皆さんお忙しい中御協力ありがとうございましたわーい(嬉しい顔)
皆様の写真.JPG










posted by 熊谷市商工業振興課 at 10:02| 梅澤剣道具店 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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