2020年09月04日

第5回「株式会社 熊谷青果市場」

市場シリーズも佳境に入ってまいりました

前回はこちら
「四季海鮮処 采帆久亭」→http://kumagayakigyo1.seesaa.net/article/476840747.html?1599192543
「市場について」リンクのまとめ記事はこちら
http://kumagayakigyo1.seesaa.net/article/477258213.html?1599437124

今回は
「株式会社 熊谷青果市場」
を紹介します。

 事務所はこちら
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 インタビューに答えていただいたのはこの3人

 飛田 修 代表取締役社長

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 新井 勇次 常務取締役

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 飯島 哲夫 取締役

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 こんな素敵な応接室で対応していただきました

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Q1.本日はよろしくお願いします。
 まずは、会社の概要・成り立ちを教えてください。
A1.私が子供のころは熊谷市内にたくさんの市場があって、例えば市内の国道17号沿線にある東京ガスさんや、駅前の新しいマンションが建ってるところも市場でした。
 そのうち、熊谷市・行田市・吹上町(現鴻巣市)・川里村(現鴻巣市)の2市1町1村の7つの青果市場が、昭和42年、埼玉県青果物卸売市場整備促進要綱に基づいて大合併してできたのが弊社です。

Q2.たくさんの市場があったんですね。
 市場が担う仕事は大変意義のあるものと思いますがいかがでしょうか?
A2.流通の形が変わり、市場を通さずに量販店が生産者から直接購入したり、生産者がインターネットで直接販売を行っています。
 そのような流れの中で、我々が取り扱う数量も減ってきていますが、我々卸売が社会に果たす役割は現在でも非常に大きいものと考えており、
「安全・安心な青果物を安定して消費者に供給すること」、
「生産者の生活を支えること」
をこれからも一心に行っていきたいと考えています。

Q3.社長からは卸売業に対する並々ならぬ情熱を感じます。
A3.流通の拠点として、我々は消費者・生産者のニーズを敏感にとらえていく必要があります。
 青果商組合が始めて、我々が応援している「あんしん市場」(青果物移動販売)、お買い物サポートもその一環です。

Q4.詳しく教えてください。
A4.あんしん市場は、近くにお店がなくて買い物に困っている高齢者の方々が、安心して青果物を買えるようにと、現在市内成田山自治館前と成田北部地区で毎週火曜日に行っています。
 
Q5.将来的にはもっと需要がありそうですね
A5.おかげさまで好評いただいています。
 少子高齢化が進んでいる中、他の地区でも要望があれば検討していきたいと考えています。
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Q6.お買い物サポートとは?
A6.新型コロナウィルスの影響により、外出自粛や3密回避がさけばれるなか、安心して新鮮な青果をお届けできるようにと考えました。
 こちらは青果のみのセットとなっていますが、他のセットでは学校の臨時休校により、需要が激減した牛乳をセットに含めて、生産者と消費者を共に支援できるようにしました。
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Q7.まさに「生産者と消費者を支える」ですね。そんな御社の社訓やこだわりなどを教えてください。
A7.市場内いたるところに掲げていますが、ズバリ、「笑顔と元気」です。
 今では、フォークリフトで荷卸しができますが、昔は人力でやっていました。
 弊社では荷物を積んだトラックが来ると社員総出で荷物を降ろし、市場に並べた。
 そうすると、ドライバーさんの負担が激減し、「熊谷青果に持っていきたい」という気持ちになる。
 そういった一つ一つの積み重ねで、良い品物が集まるようになりました。
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Q8.ドライバーさんも感動したでしょうね
 そんな、元気な御社の社員は何名位いらっしゃるんですか?
A8.パートさんも含めて100名程います。
 採用については、基本的に新卒採用ですが、応募があれば随時受けるようにしています。
 また、高齢者雇用にも積極的に取り組んでいます。
 弊社は国で制度が変わる前に定年延長に踏み切りました。
 基本は65歳定年としていますが、本人の希望と社員からの意見があえば、何歳でも働けます。
 現在75歳を過ぎても頑張って働いている方もいます。

Q9.75歳すごいですね
 就業時間はどうですか?市場は朝早いですよね?
A9.基本的には6:30から15:00までです。
 しかし、先ほども説明したとおり、流通の形が変わり、八百屋さんから量販店さんにシフトしていった結果、競りが成立せずに、相対取引がメインになりました。
 競りは、早朝に行うものでしたが、相対取引は前日の夕方に伝票処理を行うので夕方の事務量が増えてきていると同時に、現在、新型コロナ対策の一環として蜜を避けるために、8:30から17:00までの社員もいます。
 
Q10..えっ!競りやってないんですか?
 見学したかったんですけど
A10.それじゃあ、いまからやろうか?
 我々3人はみんなできるよ!
 まず、我々売り手が品物の大きさや数量に応じて、競りを始める。
 すると、買い手がこうやって手で合図を送る。それで一番高い値を付けた人が購入できる。

Q11.イメージだと帽子に札をつけた人がたくさん並んでますよね。
A11.それが、買参権といって卸売市場で購入できる人達です。
 競り台といってひな壇みたいなところに八百屋さん・仲卸業者さん・スーパーさん等の買参権を持った人たちがずらーっと並んでいました。

Q12.一度にそんなにたくさんの人たちが参加するのですか?
A12.だから、競り台の端から端まで注意して見ていないといけない。
 しかも、競り人は同時に6人立つから、買い手がどの競りに参加しているかも判断しなければならないし、声もしっかりと張らないと、買い手に届かない。
 一見大変そうだけど、複数の売買が短時間に成立するので、効率は非常に良かったです。
 
Q13.まさにイメージどおりの競りですね。見たかったです
A13.どうしても見たければ、模擬で開くよ
 小学校の社会科見学でやってるから

Q14.ありがとうございますその時は是非お願いします
 先ほど、食品卸売市場の取材をしてきましたが、御社の青果を取り扱っていますね
A14.弊社の子会社が2社、仲卸として入っています。
 市内の食堂・レストラン・量販店・スーパーなどが取引先です。仲卸は消費者に近いところで仕事をしているので、消費者ニーズを吸い上げることにも一役買っています。

Q15.最初にもうかがいましたが、ニーズに敏感ですね
A15.コールドチェーンに対する考え方もそうです。
 コールドチェーンというのは、「低温物流体系」のことで、生産から最終消費地に商品が届くまで、低温の状態を保ったまま流通させることです。これにより、商品の鮮度・品質を保ったまま消費者の皆さんのもとに届けることができます。
 当社には熊谷市と第3セクターで運営している「熊谷市生鮮食料品低温貯蔵センター」があり、一昔前は「売れ残ったものを低温貯蔵する」というスタンスが主流だったところ、現在では「入荷した青果物を一度低温貯蔵し、売れたものだけを出庫」することにしました。
 食の安全が叫ばれる前に、こういった取り組みができたのも、消費者ニーズを常に意識している賜物だと思っています。

Q16.生産者に対してはどうですか?
A16.そもそも、我々卸売市場法に基づいた市場は、様々な取り決めがあります。
 差別的取引の禁止(特定の業者に有利・不利になるような取引はしてはいけない)や受託拒否の禁止(特段の事由がない限り、入荷を断れない)などがそうです。
 そういった中で、生産者の方の販路が常に開かれるよう、北は北海道から南は九州・沖縄まで全国各地の商品を受け入れています。

Q17.断れないんですね
A17.適正な価格形成を行うためには非常に重要なことです。
 例えば、レタスが豊作で大量に出回るとした場合、当然、供給が多いので値段は下がりますが、こういった場合でも、我々市場側では受け入れます。
 余談ですが、そういった価格が下がっているときの青果というのは、非常に質が良く美味しいので、試してみてください。
 ちなみに、何度かニュースで見たことがあると思いますが、本当に出来すぎてしまった場合には、価格調整のために廃棄されてしまうということもあります。

Q18.畑に埋めて廃棄されるという衝撃的なニュースですね
A18.そういった事態にならないためにも、全国の市場との連携や生産者との情報共有が非常に重要となります。
 市場間で連携が取れていれば、供給過多な地域から需要のある地域へ商品を移したりすることも容易となるわけです。

Q19.なるほど、足りない地域も助かりますね
A19.そのほかにも、生産者のニーズをくみ取るという点では、自然災害で作物がだめになったとき等、我々の力を発揮することができます。

Q20.どういうことでしょう?
A20.例えば、昨年、大きな被害をもたらした台風15号・19号ですが、大根がみんなやられてしまった。
 そのままでは売り物になりませんでしたが、職員のアイデアで「カクテキにしよう」となり、ダメになった大根を買い取った。
 他にも平成26年豪雪の時には、売り物にならなくなったカブの使える部分だけ買取り、それを加工会社に使ってもらったりもした。

Q21.生産者の皆さんにとっては本当にうれしいことですね。
A21.我々の願いは、これ以上農家さんがなくならないことです。
 そのためにも、安定した供給を続けられるようにして、農家さんが安心して出荷できるように卸売市場を維持していくことが社会的責務・使命だと思っています。

Q22.素晴らしいですね。
A22.社会的使命といえば、災害の時には、物流のプロとしての役割を果たしています。
 東日本大震災の時には、業者からの要請もあり、被災地にフルーツをすぐに届けました。もちろん、震災後で調理のできる状態ではないので、包丁を使わないものを送っています。
 他にも、万が一の災害の時には倉庫部分を防災関係の物流拠点にしたりなどの対応をとるよう、熊谷市と「被災時における物資の供給等に関する協定」を結んでいます。
 今後も流通の拠点として社会へ貢献していきたいと考えているので、行政との連携も今以上に必要になっていくと考えています。

Q23.話をガラッと変えますが、社長はラグビー大好きですよね?
A23.これみて、この前のラグビーワールドカップ決勝を家族全員で見に行った時の画像。
(と言って画像を見せていただきました
 日本で、ラグビーワールドカップが開催されたこと、しかも、熊谷も会場になったこと。まさに一生に一度だよね。

Q24.私達としても、もう一度、日本で大会が行われて熊谷が開催都市になるよう仕事をしていきたいです。
A24.後ろのカボチャ見て
 「ナイストライ」っていう、ラグビーボール型のカボチャ。生産地は茨城、山形、北海道だけだったところ、今年、熊谷市内でもつくれるようにしてもらったんだ
 ノックオンしないように気を付けてね(笑)
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Q25.すごいですね
 続いて目玉商品ということで、「ふるべる」について教えてください。
A25.国産の果物・野菜を使い、合成着色料・人工甘味料・保存料・香料を使用せず、素材そのままの味を味わえるアイスです。
 地元のものでいえば、妻沼の枝豆と江南のブルーベリーがおすすめですね。 
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ブルーベリー
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えだまめ
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あまりん
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Q26.ありがとうございます。
 それではこのあと、市場見学させていただいてもよろしいでしょうか?
A26.どうぞ、どうぞ。こちらこそありがとうございました。
 ゆっくりと見学していってください。


※ この後、新井常務に市場内を案内していただきました。
その様子は次のブログでお伝えします!
第6回「熊谷青果市場 市場見学編」http://kumagayakigyo1.seesaa.net/article/477029535.html
posted by 熊谷市商工業振興課 at 00:00| 株式会社 熊谷青果市場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする